オペアンプによる三角波発生回路(回路定数の決め方)

2023/12/24

回路

t f B! P L

オペアンプで三角波を作ろうとすると、よく出てくる回路がこれです。

OPアンプによる三角波発生回路

発振周波数は

三角波発生回路の発振周波数

となるようです。

さて、この回路の回路定数をどう決めたらいいのか? ちょっと考えてみました。

OPアンプによる三角波発生回路

上にあげたOPアンプによる三角波発生回路は、「ヒステリシスコンパレータ回路」と「積分回路」の組み合わせとなっています。

三角波発生回路はヒステリシスコンパレータ回路と積分回路の組み合わせ

ヒステリシスコンパレータ回路で矩形波をつくり、矩形波を積分回路によって三角波をつくり、その三角波からヒステリシスコンパレータ回路によって矩形波をつくります。

コンパレータ回路と積分回路の組み合わせ

回路定数の決め方

回路定数は、上記の回路が「思った通りに動いている状態」から求めて行こうと思います。

三角波発生回路が、正常に動作している場合、このような波形になります。

三角波発生回路の波形

1. 三角波からCとR3を決める

三角波の波形と積分回路に注目して、Cを決め打ちすれば、R3が求まります。(最初に矩形波と三角波の振幅を決めて、発振させたい周波数から(T/2)も決まる)

R3の導出

2. R1とR2の分圧電圧からとR1とR2の比が求まる

ヒステリシスコンパレータ回路の(+)入力端子の電圧をVaとすると、

ヒステリシスコンパレータ回路の+入力端子電圧

(Vtriは三角波電圧)

出力電圧Vsqが切替わる点を考えると、Vm=Vaで切替わるので、

ヒステリシスコンパレータ回路の式の変形

VsqがH→Lとなる時を考えると

R1とR2の比の算出

となり、R1とR2の比が求まります。この比となるように、1ケタ~2ケタkΩくらいの値を選定します。

発振周波数の導出

ついでに、発振周波数の式の導出もしてみます。

三角波と矩形波の振幅の中心Vmは、どの値としても周波数は変わらないので、Vm=0で考えます。(計算がラクなので)

R3を求める式から

発振周波数の導出

また、R1とR2の比の式から

R1とR2の比は三角波と矩形波の振幅比

代入すると、発振周波数の式となります。

三角波の発振周波数
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