オペアンプで三角波を作ろうとすると、よく出てくる回路がこれです。
発振周波数は
となるようです。
さて、この回路の回路定数をどう決めたらいいのか? ちょっと考えてみました。
OPアンプによる三角波発生回路
上にあげたOPアンプによる三角波発生回路は、「ヒステリシスコンパレータ回路」と「積分回路」の組み合わせとなっています。
ヒステリシスコンパレータ回路で矩形波をつくり、矩形波を積分回路によって三角波をつくり、その三角波からヒステリシスコンパレータ回路によって矩形波をつくります。
回路定数の決め方
回路定数は、上記の回路が「思った通りに動いている状態」から求めて行こうと思います。
三角波発生回路が、正常に動作している場合、このような波形になります。
1. 三角波からCとR3を決める
三角波の波形と積分回路に注目して、Cを決め打ちすれば、R3が求まります。(最初に矩形波と三角波の振幅を決めて、発振させたい周波数から(T/2)も決まる)
2. R1とR2の分圧電圧からとR1とR2の比が求まる
ヒステリシスコンパレータ回路の(+)入力端子の電圧をVaとすると、
(Vtriは三角波電圧)
出力電圧Vsqが切替わる点を考えると、Vm=Vaで切替わるので、
VsqがH→Lとなる時を考えると
となり、R1とR2の比が求まります。この比となるように、1ケタ~2ケタkΩくらいの値を選定します。
発振周波数の導出
ついでに、発振周波数の式の導出もしてみます。
三角波と矩形波の振幅の中心Vmは、どの値としても周波数は変わらないので、Vm=0で考えます。(計算がラクなので)
R3を求める式から
また、R1とR2の比の式から
代入すると、発振周波数の式となります。
0 件のコメント:
コメントを投稿