ロウソクのようなゆらぎを作り出す「ロウソクIC」を使って、ロウソクLEDランタンを作ってみました。
製作したロウソクLEDランタン
- LED(ロウソク色)2灯
- 疑似ロウソクゆらぎ
- 電源:ニッケル水素電池(単三)1本
- 過放電防止機能付き
- 1時間で消える タイマOFF機能付き
回路図
回路詳細
ロウソクICとロウソク色LED
ロウソクICは「OSCDIC6441」ロウソク色LEDは「OSM2DK5111A」を使うことにしました。両方とも秋月電子で入手可能です。
ロウソクIC「OSCDIC6441」は、電源を与えると、その電圧のロウソク風パルスを「LEDピン」から出力します。
電源電圧を5Vとすると、ロウソク色LED「OSM2DK5111A」の順方向電圧VFは2.9~3.6V(typ:3.1V)なので
電流制限抵抗の値を100Ωとすると、LEDに流れる電流値は
となります。いい具合なので、電流制限抵抗は100Ωとします。
ちなみに、室内で使う&あまり熱が籠らないだろう、ということで、温度特性は考慮していません。発熱によって多少VFが下がっても、余裕がある(OSM2DK5111Aの絶対最大定格は30mA)ので、良しとしています。
ジャムびんLEDランタンからの回路定数変更点
ロウソクICとLEDによる発光部以外の回路は、過去に製作した「ジャムびんLEDランタン」とほぼ同様です。
手持ちの部品で間に合わせるために、いくつか回路定数を変更しています。(特に深い意味はありません)
- CRDの所のR[15kΩ→20kΩ](CRDの電流値の違いにより変更)
- PICのMCLRプルアップ抵抗[10kΩ→4.7k]
- MOSFETのゲート抵抗[300Ω→270Ω]
- RCフィルタのR[200k→270k]
また、PICマイコンプログラムの放電終止電圧判定値を、現物合わせで調整しています。
ロウソクIC「OSCDIC6441」の起動不良
当初はジャンびんランタンを踏襲して、こんな感じの回路で行く予定でした。
しかし、この回路だと、SWをON、押しボタンをONとしても、ロウソクICが起動しないことが頻発しました。DC/DCコンバータやPICマイコンは起動して、ロウソクICに5Vが供給されても、ロウソクICのLEDピンから電圧が1.5V程度しか出力されないような状態になります。
何かの保護動作に入っているのか?と思いますが、データシートを見ても、何も書いてないので、よくわかりません。オシロスコープで色々波形をとって比べてみても、イマイチ発生条件が分かりませんでした。
ロウソクICとLEDによる発光部のGNDを、DC/DCコンバータの出力側のGNDから、電池マイナス端子に変更すると、(ごくたまに発生するが)ほぼこの現象は発生せず、普通に起動します。ということで、そのように変更しました。
ちょっと気持ち悪いのですが、頑張って原因を特定しても、得られるものが少ない(と思う)ので、深入りしないことにしました。
また、この回路の場合、1時間タイマOFFのときなど、SWがONとなっている間は電池電圧(1.2Vくらい)がロウソクICにかかりっぱなしになります。しかし、実害はあまりないと思うので、まぁ良し!としました。
部品表
品名 | 型番 | 個数 | 入手先 |
---|---|---|---|
電池ケース 単3×1 | BH-311-1A | 1 | 秋月 |
スライドスイッチ | 1 | ||
タクトスイッチ | 1 | ||
MOSFET | 2SK2232 | 1 | 秋月 |
昇圧5V出力DC/DCボード | 1 | Amazon | |
USBコネクタ基板 | 1 | Amazon | |
抵抗 | 4.7kΩ | 2 | |
抵抗 | 270Ω | 1 | |
抵抗 | 270kΩ | 1 | |
抵抗 | 20kΩ | 1 | |
抵抗 | 100Ω | 2 | |
積層セラミックコンデンサ | 1uF | 2 | 秋月 |
積層セラミックコンデンサ | 0.1uF | 1 | 秋月 |
定電流ダイオード | E-101 | 1 | 秋月 |
PICマイコン | 12F683 | 1 | 秋月 |
ロウロクIC | OSCDIC6441 | 2 | 秋月 |
LED | OSM2DK5111A | 2 | |
LED光拡散キャップ 5mm 白 | A-48068L-KC-D2 | 2 | 秋月 |
スペーサ | M3 20mm | 4 | |
ナット | M3 | 4 | |
ケース | SW-75 | 1 | 秋月 |
ジャムびん | 1 | ||
半紙 | 1 |
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