チャージポンプで負の2倍電圧・3倍電圧

2023/03/26

回路

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前回までに、チャージポンプによる2倍電圧負電圧3倍電圧をやりました。今回は「チャージポンプで負の2倍電圧・3倍電圧をつくる」考え方について、やっていきます。

-2倍電圧をつくるチャージポンプ回路

チャージポンプで負の2倍電圧(-2倍電圧)をつくる回路は、このようになります。

チャージポンプによる負の2倍電圧(-2倍)出力回路

この回路がどのように動いて、電源電圧の-2倍を作り出すのか?順に追ってみていきます。(話を単純化するため、ダイオードの順方向電圧はゼロとして考えます)

チャージポンプで-2倍電圧をつくる回路の動作

状態1

-2倍出力チャージポンプ・状態1

まず、発振器がEを出力すると、コンデンサC1が電源電圧Eまで充電されます。

状態2

-2倍出力チャージポンプ・状態2

次に、発振器が0「V]を出力すると、コンデンサC1によって、C2が充電されます。

状態3

-2倍出力チャージポンプ・状態3

ふたたび発振器がEを出力すると、C2と電源によって、C1とC3が充電されます。

関係のある部分を抜き出して、回路を書き換えると、こんな感じになります。

-2倍出力チャージポンプ・状態3の回路

状態4

-2倍出力チャージポンプ・状態4

つづいて、発振器が0「V]を出力すると、C1とC3によってC2とC4が充電されます。

関係のある部分を抜き出して、回路を書き換えると、こうなります。

-2倍出力チャージポンプ・状態4の回路

C4は、C1とC3を直列とした電圧で充電されるので、電圧は2Eとなります。そして、電源・負荷からみて逆方向に充電されているので、出力電圧は-2Eとなります。

-3倍電圧をつくるチャージポンプ回路

チャージポンプで負の3倍電圧(-3倍電圧)をつくる回路は、このようになります。

-3倍電圧出力のチャージポンプ回路

-2倍電圧出力の回路に、C3とC4とダイオードのセットを、もう一段(C5とC6とダイオード)追加した形となります。

状態5

-3倍電圧出力の回路動作は、-2倍の回路とC4が充電されるまで(状態4まで)は同じです。

-3倍出力チャージポンプ・状態5

発振器がEを出力すると、C2とC4と電源によって、C1とC3とC5が充電されます。

関係のある部分を抜き出して、回路を書き換えると、こうなります。

-3倍出力チャージポンプ・状態5の回路

状態6

-3倍出力チャージポンプ・状態6

発振器が0「V]を出力すると、C1とC3とC5によってC2とC4とC6が充電されます。

関係のある部分を抜き出して、回路を書き換えると、こうなります。

-3倍出力チャージポンプ・状態6の回路

C6は、C5(2E)とC1(E)を直列とした電圧で充電されるので、電圧は3Eとなります。そして、電源・負荷からみて逆方向に充電されているので、出力電圧は-3Eとなります。

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