オペアンプの動作イメージとバーチャルショート

2023/01/01

計測

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アナログ増幅回路などで大活躍のオペアンプ。このオペアンプは、どのような動きをしているのか、動作イメージなどについて、やっていきたいと思います。

オペアンプの動作の基本

オペアンプの基本動作

オペアンプの動作は、(+)端子と(-)端子の電圧差を、オペアンプが持つ増幅率で増幅するというものです。

オペアンプが持つ増幅率は、100dB程度あります。100dBを倍率にすると、100000倍!です。「とても大きい値」という認識でOKです。

この「オペアンプの増幅率」がとても大きいので、(+)端子と(-)端子との間に少しでも電圧差があると、出力は(オペアンプが出力可能な)最大・最小値(≒電源レール付近)に張り付きます。

オペアンプの基本動作の例

というのがオペアンプの基本的な動きです。しかし、これでは使いずらいので、「ネガティブフィードバック(負帰還)」というものを駆使します。

ボルテージフォロワで考えるオペアンプの動き

一番単純(?)なオペアンプを用いたネガティブフィードバック回路として「ボルテージフォロワ」があります。

ボルテージフォロワ

ボルテージフォロワでは、出力Voutが(-)端子にそのまま入っています。出力が-の端子に帰還しているので「負帰還」です。

このボルテージフォロワ回路で、オペアンプの動作を見ていきます。

Vin>Voutのとき、(+)端子の電圧の方が大きいので、オペアンプは全力で出力(Vout)を上げにかかります(←オペアンプの増幅率は非常に大きいので)。しかし、(-)端子にはVoutが入っているので、(-)端子の電圧もその分だけ上昇します。

Vin<Voutになったら、(-)端子の電圧の方が大きいので、オペアンプは全力で出力(Vout)を下げようとします。

これらの働きによって、「(+)端子の電圧=(-)端子の電圧」で落ち着きます。

ボルテージフォロワ回路のオペアンプの動作

このように、ボルテージフォロワは入力電圧と出力電圧が同じ電圧になります。

ここで重要なことは、負帰還をかけたオペアンプが"落ち着いた"状態にあるとき、(+)端子電圧と(-)端子電圧が同じ電圧になることです。

これを、「バーチャルショート」といいます。(「イマジナリショート」と呼ばれたりもします)

(+)端子と(-)端子が、あたかもつながっているかのように、同じ電圧となるので「バーチャルショート」と呼ぶのだろうと思います。

バーチャルショートのイメージ

バーチャルショート(負帰還をかけたオペアンプ)は、(+)と(-)がつり合っているというイメージです。

上図は、ボルテージフォロワのイメージです。(+)端子の皿には「Vin」が乗り、(-)端子の皿には「Vout」が乗り、これらがつり合っています。

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