LTspiceで値を変数として扱う方法 (.PARAMコマンド)

2022/11/20

LTspice

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LTspiceでは、固定値に名前を付けて扱うことができます。複数の設定パラメータを連動して変更したりすることができるようになるため、とても便利です。

今回は、.PARAMコマンドによる変数化について、やっていきます。

.PARAMで値を変数化する例:矩形波電圧源のon時間と周期

今回は、矩形波電圧源のパラメータ設定を例としてとりあげます。個人的に、実際よく使います。

電圧源を配置して、右クリックすると、パラメータ設定画面が出てきます。そこで、「Advanced」をクリックすると、こういった画面がでてくるので、

電圧源のパラメータ設定画面

「PULSE」を選択して、各パラメータを入力します。今回は、on時間と周期を変数で記述してみます。on時間を{duty/freq}、周期を{1/freq}と記述します。{}で囲うのがポイントです。

変数名は、任意の文字列でOK(のはず)です。

電圧源の設定を終えたら、

SPICEディレクティブ

ここから、.PARAMコマンドを記述します。

.paramコマンド

「.param freq=12k duty=0.25」といった具合に書きます。このコマンドによって、パラメータに記述した文字列と数値が結びつきます。

シミュレーションを走らせると、このような結果が得られます。

freq=12k、duty=0.25

ここで、矩形波電圧源のdutyを変更したい(例えば0.65)ときは、.paramコマンドのduty=0.25をduty=0.65に書き換えればOKです。

freq=12k、duty=0.65

変数として扱わないときは、dutyに応じたon時間を直接入力する必要がありましたが、変数として扱うと、その必要がなくラクです。

続いて、周波数を12kHz→22kHzに変更する場合も、.paramコマンドのfreq=12kをfreq=22kに書き換えればOKです。

freq=22k、duty0.65

周波数に応じた周期を計算して入力する必要も、その周期とdutyからon時間を計算して入力する必要もなくなり、とてもラクです。

このように.PARAMによる変数化は、ひとつ値をを変えたら、友連れで別の個所も変更する必要がある場合などで、特に威力を発揮します。

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