どうも、こんにちは!
太陽電池には、「最大電力点」というのがあって、その付近で動作させるのが良い!という話を「太陽電池の基本と押さえておきたい特徴」でしました。
「最大電力点近くに動作点を持っていくのが良い」っていっても、そもそも動作点ってどうやって決まるの?という疑問も出てくると思います。
そこで今回は、「太陽電池の動作点はどうやって決まるのか?」についてやっていきたいと思います。
負荷が抵抗のとき(抵抗とみなせるとき)
まずは、太陽電池に抵抗(または抵抗とみなせるもの)を接続したときを考えていきます。
接続した負荷のI-Vカーブは直線になります。抵抗なので、オームの法則より、I=V/R。傾きは1/Rです。
そして、太陽電池のI-Vカーブと、負荷直線との交点が太陽電池の動作点となります。(2つのグラフの交点=2つの特性を同時に満たすことができる点なので)
上の図で、負荷が「緑の直線」の時、太陽電池のI-Vカーブとの交点である「緑の点」が動作点となります。
抵抗が小さくなると直線の傾きが大きくなり(黄色の直線)、動作点は「黄の点」のようになります。逆に、抵抗が大きくなると直線の傾きが小さくなり(青の直線)、動作点は「青の点」のようになります。
このように、動作点は、(太陽電池から見た)負荷抵抗の大きさによって決まります。
日射等により太陽電池のI-Vカーブが変化したとき
日射が減少して太陽電池のI-Vカーブが変化したときに、動作点がどうなるか?を考えてみます。
太陽電池のI-Vカーブが「青の線」のときに、負荷抵抗が「紫の線」で、動作点が最大電力点(緑の点a)にあったとします。日射が減少して、太陽電池のI-Vカーブが「青の線」→「緑の線」に変化すると、動作点は「緑の点a」→「橙の点b」に移動します。
太陽電池のI-Vカーブが「緑の線」のときの最大電力点は「青の点c」で、動作点bは最大電力点から大きく外れた動作点です。
負荷にバッテリを接続したとき
次に、太陽電池にバッテリを接続した場合を考えてみます。
太陽電池にバッテリを接続した場合、太陽電池の出力電圧=バッテリ電圧となります。そのため、動作点はバッテリ電圧によって決まります。
バッテリは充放電することによって(SOCによって)電圧が変わります。そのため、充電・放電によってバッテリ電圧が変化するにつれて、太陽電池の動作点も変化します。
日射等により太陽電池のI-Vカーブが変化したとき
バッテリ負荷の場合で、日射が減少して太陽電池のI-Vカーブが変化したときに、動作点がどうなるか?を考えてみます。
太陽電池のI-Vカーブが「青の線」のときに、バッテリ電圧が「紫の線」で、動作点が「緑の点a」だったとします。日射が減少して、太陽電池のI-Vカーブが「青の線」→「緑の線」に変化すると、動作点は「緑の点a」→「橙の点b」に移動します。
バッテリを接続するときは、電流の逆流に注意!
これは余談ですが、太陽電池の出力にバッテリを接続するときは、バッテリ→太陽電池へと電流が逆流しないようにする必要があります。
光が当たらないと、太陽電池はダイオードと同等です。そのため、太陽電池の出力にバッテリを直結した場合、光が当たらなくなると、バッテリから太陽電池へと電流が逆流してしまいます。
これを防ぐために、太陽電池の出力にバッテリを接続するときには「逆流防止ダイオード」が必要です。
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