太陽電池の動作点はどう決まるのか?

2022/02/20

太陽電池

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どうも、こんにちは!

太陽電池には、「最大電力点」というのがあって、その付近で動作させるのが良い!という話を「太陽電池の基本と押さえておきたい特徴」でしました。

「最大電力点近くに動作点を持っていくのが良い」っていっても、そもそも動作点ってどうやって決まるの?という疑問も出てくると思います。

そこで今回は、「太陽電池の動作点はどうやって決まるのか?」についてやっていきたいと思います。

負荷が抵抗のとき(抵抗とみなせるとき)

まずは、太陽電池に抵抗(または抵抗とみなせるもの)を接続したときを考えていきます。

太陽電池に抵抗負荷を接続
抵抗負荷のときの太陽電池の動作点

接続した負荷のI-Vカーブは直線になります。抵抗なので、オームの法則より、I=V/R。傾きは1/Rです。

そして、太陽電池のI-Vカーブと、負荷直線との交点が太陽電池の動作点となります。(2つのグラフの交点=2つの特性を同時に満たすことができる点なので)

上の図で、負荷が「緑の直線」の時、太陽電池のI-Vカーブとの交点である「緑の点」が動作点となります。

抵抗が小さくなると直線の傾きが大きくなり(黄色の直線)、動作点は「黄の点」のようになります。逆に、抵抗が大きくなると直線の傾きが小さくなり(青の直線)、動作点は「青の点」のようになります。

このように、動作点は、(太陽電池から見た)負荷抵抗の大きさによって決まります。

日射等により太陽電池のI-Vカーブが変化したとき

日射が減少して太陽電池のI-Vカーブが変化したときに、動作点がどうなるか?を考えてみます。

抵抗負荷の時に太陽電池の日射が変化すると動作点がどう変わるか

太陽電池のI-Vカーブが「青の線」のときに、負荷抵抗が「紫の線」で、動作点が最大電力点(緑の点a)にあったとします。日射が減少して、太陽電池のI-Vカーブが「青の線」→「緑の線」に変化すると、動作点は「緑の点a」→「橙の点b」に移動します。

太陽電池のI-Vカーブが「緑の線」のときの最大電力点は「青の点c」で、動作点bは最大電力点から大きく外れた動作点です。

負荷にバッテリを接続したとき

次に、太陽電池にバッテリを接続した場合を考えてみます。

太陽電池にバッテリを接続したとき
バッテリ接続時の太陽電池の動作点

太陽電池にバッテリを接続した場合、太陽電池の出力電圧=バッテリ電圧となります。そのため、動作点はバッテリ電圧によって決まります。

バッテリは充放電することによって(SOCによって)電圧が変わります。そのため、充電・放電によってバッテリ電圧が変化するにつれて、太陽電池の動作点も変化します。

日射等により太陽電池のI-Vカーブが変化したとき

バッテリ負荷の場合で、日射が減少して太陽電池のI-Vカーブが変化したときに、動作点がどうなるか?を考えてみます。

バッテリ負荷の時に日射が変化すると動作点がどう変化するか

太陽電池のI-Vカーブが「青の線」のときに、バッテリ電圧が「紫の線」で、動作点が「緑の点a」だったとします。日射が減少して、太陽電池のI-Vカーブが「青の線」→「緑の線」に変化すると、動作点は「緑の点a」→「橙の点b」に移動します。

バッテリを接続するときは、電流の逆流に注意!

これは余談ですが、太陽電池の出力にバッテリを接続するときは、バッテリ→太陽電池へと電流が逆流しないようにする必要があります。

太陽電池の出力にバッテリを直結

光が当たらないと、太陽電池はダイオードと同等です。そのため、太陽電池の出力にバッテリを直結した場合、光が当たらなくなると、バッテリから太陽電池へと電流が逆流してしまいます。

光が当たらないとバッテリから逆流する

これを防ぐために、太陽電池の出力にバッテリを接続するときには「逆流防止ダイオード」が必要です。

太陽電池とバッテリ間に逆流防止ダイオードを挿入する
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