熱抵抗の単位として、[K・cm^2/W]、[℃・in^2/W]が出てくることがあります。[K/W]、[℃/W]とは違うのか、どう換算するのか。今回はこのテーマについて、やっていきます。
(計算フォームはこちら → 熱計算用、あると便利な計算フォーム(熱抵抗算出など))
まずは℃とKについて
K(ケルビン)と℃は温度を示す時の基準点が違うだけで、温度差をとる場合、両者の値は同じになります。
熱抵抗を用いて、熱計算するときは"温度差"で計算をするので、K=℃でOKです。
よって、[K/W]=[℃/W]です。
[K・cm^2/W]と[℃・in^2/W]は単位面積当たりの熱抵抗
熱伝導率から熱抵抗を求めるときに、長さ(厚さ)と面積を用います。この計算を全てするのではなく、面積で割るのは後回しとします。すると、熱伝導率λの逆数に、長さ(厚さ)Lをかけることになります。
この値は、長さ(厚さ)の計算までしてあるが、面積の情報が入っていない熱抵抗で、単位面積当たりの熱抵抗です。よって、[K・cm^2/W]と[℃・in^2/W]は、単位面積当たりの熱抵抗を示しています。
なので、この値を使う面積で割ることで、その面積での熱抵抗を算出できます。
また、1in(インチ)=2.54cmなので、1[℃・in^2/W]=6.4516[K・cm^2/W]です。
計算例
2.0[K・cm^2/W]の放熱シートを、TO-220サイズで使用するときの熱抵抗を算出してみます。
TO-220の放熱面積を1.5cm^2とすると、
2.0/1.5=1.33[℃/W]
と計算できます。
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