車体製作や整備、大会等で大活躍のコードリール(電工ドラム)。使用したい場所に合わせてコードを伸ばして使う(コンセントの近くならほとんど伸ばさず巻いたまま使う)、なんてこと、してませんか?
この使い方、実はNG!なんです。今回は「コードリールは巻いたまま使わない!」でやっていきます。
コードリールの正しい使い方
コードリールは、巻いてあるコードを全部引き出してから使用する のが正しい使い方です。
コードリールに書いてある定格電流は、「全部コードを引き出して使用した場合」の値です。巻いたままだと、この値までもちません 。その理由は、巻いたままだと熱がこもるからです。
電線に電流を流すと、ジュール熱(配線の抵抗分による発熱)が発生します。巻いたままだと、この熱をうまく逃がすことができません。その結果、温度が高くなりすぎて、電線の被覆が溶けてしまいます。
関連記事→(電線の許容電流は被覆で決まる & ソーラーカーの電線の考え方)
特に、電動工具などの消費電力の大きな機器を使用するときは要注意です。逆にいうと、小電力であれば電流も小さく発熱も小さいため、巻いたままでも問題になりません。
コードリールのカタログや説明書を見ると、巻いたままのときの定格電流が別記されていることがあります。
巻いたままでも定格電流使えるようにすればいいのに!
巻いたままでも定格電流使えるように作ってくれれば、コードをいちいち引き出す手間もかからないし、あれこれ考えることもないのに!と思われるかもしれません。これは同感です。それなのに、多くの製品でそうなっていない理由を考えてみます。
巻いたままでも定格電流を使えるようにすると...
●電線が太くなる(sqを上げる) → 重くなる、値段が高くなる、伸ばせる距離が短くなる
●被覆の耐熱を上げる → 値段が高くなる
となり、高くて重く、伸ばせる距離も短いものになってしまい、ユーザーにとってもあまりうれしくないから(売れない)というのが理由ではないかと推測します。
関連記事→(スケ(sq)、AWGとは?)
まとめ
●コードリールが伸ばして(全部引き出して)使う!
●小電力のときは巻いたままでもOK(確認してから!)
<余談>
掃除機の電源コードも同様に、巻いたまま使っちゃダメですよ!
理由は...お分かりですよね?
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